26才があうとプッとするとこうなる

人文系トピック
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高畑勲「かぐや姫の物語」感想
かぐや姫の物語の感想。

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書道の醍醐味は、静止している文字が躍動していることであり、その身体性が物質性の中に刻印されるところである。ではそれが映像として連続して動く場合どうなるか。
感想=躍動感がない。かぐや姫が、宴の最中に逃げ出すシーンは、かぐや姫がぜんぜん「転びそう」ではない。そこにスリルが生まれていない。

高畑勲のギャグのセンス
高畑のギャグのセンスが一番表出していたのは、帝のあごが出ているところである。
感想=正直笑えなかった。ダークユーモアさえ帯びている。会場内の雰囲気。

人情プラスファンタジー
高畑はファンタジーに走ることが多い。高畑の見せ所は、声優=人間の情をプロットの中でかきたて、人情に訴えかけ、共感を呼ぶすごさである。しかし、それがいきなりファンタジーになる。すてまると、かぐや姫は空を飛ぶ。アニメーションという最終兵器を使って。
感想=安易である。



芸術性と教育性と子供のための見世物性の映画だと感じました。

キャラクターの「動き」において、キャラクターが話すたびに、通常動くであろう口などの線だけではなく、顔の輪郭の線の「太さ」までが動く、微細な躍動は何か新鮮な気がした。本来顔面が動くということはこういうことなのかもしれない。

最後、湖がCGなのは残念でした。
| shimahige | - | 18:30 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
トーマス・ラマール『アニメ・マシーン』
月9を見ています。そしたらフジファブリックが流れていたのでびっくりでした。
夏フェスの季節ですね。仕事でいけないので残念……。


アニメ研究は物質性によっているものがほとんどないのが現状であり、このような書物が出てくるのはとても良い傾向。

アニメーションスタンド、アニメティヴズムやら分解組立図やら何やらの独特の言葉がたくさん出てきますが、開いたコンポジティングが個人的にはやや見どころであって、具体的なセルの組み合わせがもたらす視覚体験が参考になるのではないでしょうか。具体的なショット分析もあってわかりやすいです。
ほかの造語はシネマに対するアンチであったり、スーパーフラットに対する第三の概念を作りだろうとして召喚されている印象のほうが強め。

率直な感想は、ほかの結論も導き出せるなという印象です。

この構想を使って、思想色や、理論色を抜いたところで、アニメーションがもたらす奇妙な視聴覚体験を言語化する作業がたくさん出てくると面白くなってくるのではないでしょうか。

私としては押井守のセルの使い方を「ビューティフルドリーマー」から「GHOST IN THE SHELL」までの間で記述していくほうがわかりやすいという持論。


| shimahige | - | 20:31 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
出口顕『レヴィ=ストロース まなざしの構造主義』
**どうでもいい前段。
 『有田とマツコの怒り新党』の4月くらいにやっていた放送の録画を見て、満員電車のおっさんの素敵なエピソードを聞きながら、日本も捨てたものではないと思いつつ、さらに、その光景を明確に、視覚的に覚えているマツコの視線にこの人はなんてすばらしいのだと思いながら、他人の思いやりを見ることを最近ないがしろにしていたのではないかと自問自答しつつ、さまざまな事象を、民族を飛び越え、国境を飛び越え、優しく見てきたレヴィ=ストロースについての本を読んでいたのでした。

 休日に久々にきちんと本を読もうと思って先日、目について買った本。


**構造主義批判批判。 

 この本のもくろみは、構造主義を批判するときに散見される「構造主義って静態的だよね」「閉じてるよね」といった議論を、論破することです。最初読み始めて、やはり比較していくことは比較を可能にする台座があるわけだし、その台座を形成してしまう意味で、領土的かつ支配性を感じてしまったわけです。

 それは「トランスパシフィック」「海の上の人」といった放浪の人であるから、「学校をさぼって」いるから、といった理由で解消されるようなことはみじんもなく、いろんな場所に行ったからってある種の基準のもとに物事を見てしまうという意味で流動性や、偶発事は排除されていくので、関係ないのではと思いながら読んでいくと、その台座=大地をゆるがす「地震」というものにレヴィ=ストロースは注目していたのだ、という記述があり、その部分が見どころであろうと思います。しかもその時の意味の分からない公式を用いながら、著者の議論の突き抜けていく感じもそそられました。


**まなざしの主体の話。

 後半は、では超越した視点を回避した形で、人類学=比較の学問はいかにして可能かという記述がなされていくのですが、そこでいわれる「遠いまなざし」という記述はやや弱くもあるのですが、著者のレヴィ=ストロースへの愛が伝わってきて、辛くもあり、心温かくもあるのです。

 何か比較すること、そもそも何かをまなざすことは超越性や、超越とまではいかなくても何か暴力的な性質をおびてしまうのだと思うのですが、そこで提案されるのは、「見る者自体も見られることによって変化していく」というタイプの議論です。二項しかないのであれば……。著者もそれはわかっています。

異文化の視線で自文化を見慣れないものにするということだけではなく、視線の交錯のうちに、自らと自らのアイデンティティの崩壊をかけた厳しいものだったのではないだろうか。(108頁)


 アイデンティティという主体の用語が出てくるあたり、やはりレヴィ=ストロースは主体を決して超えないのだということは著者も重々承知しているでしょう。主体を構成している諸々の制度や社会の分析=フーコー的言説分析に及ぶ道筋が残されています。

 レヴィ=ストロースは出会いを求めていた人であり、こういってしまってよければ「自分探し」の人だったのではないかと、私は思います。本の中で引用されている言葉を引くと、

 この地上の社会の推移に関するわれわれの知見を検討してみると、非常に大きな時空間のへだたりにもかかわらず、数多くの迷信俗説や未開の風俗や信仰――それらは、どう見ても、われわれの本来の理性的思考に由来するとは思えないのだが――、そうしたもののあいだに一致が見受けられるので、わたしとしては驚くしかない。(142頁)


 こんな感想でいいのかとも思いつつも、レヴィ=ストロースはこの驚きに出会いたかった人ではないかと思い、それを終生探し求めていたからこそ、著作物はこの際おいておいてしまって、固定的な人生を「嫌っていた人」なのではないでしょうか。




また、出口さんの本にも最後のほうで「双子」の話が出てきますが、文学研究をするときに援用資料として使えるでしょう。「双子」の話はたしかこちらでも展開していたはず。

| shimahige | 研究書 | 22:55 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
蓮實重彦『フーコー・ドゥルーズ・デリダ』
■蓮實さんの『フーコー・ドゥルーズ・デリダ』を古本屋さんで発見して買って読みました、フーコーの章だけ。現代思想といわれるものをただかじるというようななにそれちょっと上から<目視線>でいってんの気持ち悪いみたいな風にすら思ってしまう<受容人>の私にとって、やはり蓮實さんをよむことはエンターテインメントを求めていると<単純的>にいってしまえるのですが、このフーコー論は<最高級>のエンターテインメントであり、楽しすぎました。もう<研究的>みたいなことから二年弱も離れてしまっている私にとって、<賭博物>が全然々なくなってしまったへっぽこりんなのですが、とってもたのしかったです。解説の松浦寿輝はこのフーコー論を「白眉」だとして、「『言葉と物』の言説の在り処を洗い出し、言説をめぐる物語それ自体がいかなる言説によって語られているかを主題として、恐ろしくスリリングなもう一つの物語」を語っているといっている。

まず、顔と視線との離脱現象を契機として遠ざかる眼差しが限界づける絵画空間を、「図表」と名づけよう。そして、その表面に配置された顔が、顔そのものとしてではなく、顔の顔という関係を結び、しかもその関係をそれ自体をも、顔としての姿で提示し、顔の顔としての自己顕示によって「図表」を飾りたてようとする瞬間、その顔の顔を「記号」と呼ぶことにしよう。そこに、物の「摸像」としてある「記号」の「図表」が完成し、一つの体系におさまることになろう。顔が顔自身によってではなく、顔の顔によって提示されるということ、つまりは自分に対して距離をとりつつ二重化させ、自分と同じ身分のほかの顔の中にみずからを反映させることで「記号」を出現せしむる能力を、ここで「表象」と呼ぶならば、「古典主義時代」の言語は、「表象」の担う自己「表象」作用のうちに姿を隠し、透明で不可視な体系におさまることになるだろう。その透明さのそこで交わされている顔の顔たちの語らいが一定の秩序に従って音の連鎖をかたちづくるとき、その音声の分節化しうる連らなりを「言説」と名づけることもできよう。その「言説」は、いうまでもなく「言説」それ自身ではなく、昨日視しつつも人目には触れない言説の顔にすぎないが、この「顔」のまというるさまざまな表情が「比喩形象」と呼ばれる修辞学的な「文(あや)」であることが言を俟たないだろう。(河出文庫版、30−31頁)


とってもわかりいい説明ですが。「表象」の時代を、顔の顔という二重性の上に定義することから始まり、何かを何かで表象するための構造自体が、すでに二重化されていることをあばきたていくことから始まるわけです。

面白く読めていってしまうのは、この顔の顔という現象から<肖像画>という分身の主題に、そして描く行為者としての<肖像画家>から王の空虚な身体=命名の暴君の主題へとなぞりなおしていくことにあるのです。だからフーコーの故意の言い落としなどという暴力的な言い回しが繊細かつスリリングに思われるのだし、単なるさぎょうを超えた魅力を解き放つのであります。

自身は言い落としをさけようとするその<冗長的>すぎる<美文隊>から繰り出される、あまりに大胆すぎる<大胆さ>。こういうひとにわたしはなり(たい)。


| shimahige | - | 20:24 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
松浦寿輝『平面論』
非常に刺激を受けました。
この本の面白いところは、主体側の身振りを一度カッコに入れて、イメージそのものを考えていったところにあるのであり、そのため、例えばこちら側がイメージの裏側を読み取ることを可能にするような地平=記号論的な方向性をなしくずしにしていくような思考法であるように感じました。
そこでは当然ありえなさをめぐる問いが発動されることになり、それがはじめから続くのでやっぱり難しいのですが、刺激的でした。

〈面〉にあらかじめこちらが登録していくような配置のその裏側=人称的なたくらみといったつまらない記述は度外視して大胆に論述が進められるのだし、こちら側がそのイメージを生産/抑圧しているといった主体的な言説の罠(松浦はこれを投射の罠と呼んでいる)の危険性にも熟知して、軽やかかつ重厚な表象論が展開されていくのが面白いです。
またそのような思考法のおかげで、この本の具体的箇所で興味深かったのが、おんなじ平面の上で斥力を持った二つの形態のモノ(〈像〉と〈貌〉)が展開されていくときに、一方でそれは面の薄っぺらさの中で出会った(出会い損ねた)対象a=狂気(現実界のモノ=〈貌〉)があるといったあとで、他方では無限に増殖していく、いささか大衆消費社会的な物言いで語られることにもなるシミュラクル的表象=〈像〉の方にも同時に、別のありえなさを伴った狂気があると言っていることです。つまり場なき場=平面で展開される二つのイメージは、すでに場をもてない=主体には関係ないことによる結果として形づくられているので、どちらにせよおかしい事態なのだ的な(かなり意訳)。普通だったら、シミュラクルってそんなに重要視されないし、人間側に馴致された対象として放っておくのだと思うのですが、そこにも狂気があると言いきっているというか、馴致できると思っている考え方をただそうぜ的な考え方は勉強になりました。

それは、〈貌〉の場合のような致命的な限界体験といったものではもちろんないが、しかし、単なる「イメージ」遊戯の安易な快楽を越えた何ものかであることもまた、事実であるように思う。恐らくそれは、ぺらぺらであることそのものの誘惑といったものである。ぺらぺら薄片が、ぺらぺらであることそのものによってわれわれを誘惑するということがあるのであり、それは、〈幕〉への「投射」とともに一挙に加速され、広く共有されるようになった事態であると言ってよい。「想像界」とは決定的に袂を分かったこの魅惑を、われわれは、今日、われわれ自身の生きている「現実」の地平から排除することはできない。ウォーホールがキャンヴァス画面に縦横ぎっしりと詰めこんだあのキャンベル・スープ缶の、どれもこれもまったく同じぺらぺらの紙ラベルの行列には、たしかにわれわれの背筋をひやりとさせる表層的な狂気の気配が漲っていたはずだ。実際、ドゥルーズがクロソウスキーから引き継いだ「シミュラクル」の概念に言及しつつ、フーコーは「ウォーホールの描いたモンローの、あの旨の悪くなるような甘ったるい微笑の魅惑……」と呟いてはいなかったか。(196-197頁)


面であることの狂気をシミュラクルを使いながら、記号論的でもかつ倒錯的でもない狂気という次元で展開するためのヒントその1。


| shimahige | - | 21:15 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
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